細胞を起こす

細胞は、液体窒素の中で待っている。

マイナス190℃の中で、数年間、ただ眠る。

そして、いよいよ出番がやってきた。

そのとき、私は細胞を眠りから起こす。

セルバンカーのなかで寝ていた細胞を、

37℃のお風呂で、やさしく、しかし素早く起こす。

どれくらいの細胞が眠りから覚めたのか?

これからのすみかは、フラスコの中の培地。

どんどん増えて、私と遊んでおくれ。