マーズレン(ゼリア新薬・寿製薬、主成分アズレンスルホン酸ナトリウム、L-グルタミン)は、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍の治療に用いられる薬です。マーズレンは、傷ついた胃の粘膜や胃の表面の潰瘍の回復を助ける作用を示します。また、マーズレンは、アスピリンなどの胃粘膜を荒らす作用がある薬と同時にのむことで、胃の粘膜に傷害が起きるのを防ぐ作用もあります。
マーズレンには、アズレンスルホン酸ナトリウムとL-グルタミンという2つの成分が含まれています。マーズレンのこの2つの成分は、それぞれが胃での炎症を抑える作用と傷ついた胃の修復を助ける作用とを分担することで、胃の障害を回復させます。
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アズレンスルホン酸ナトリウムは、炎症を押さえる作用を担当しています。アズレンスルホン酸ナトリウムは、単独でも抗炎症剤として使われており、アズノール(日本新薬)などの商品名がついています。このアズレンスルホン酸ナトリウムは、炎症の元になるヒスタミンという物質の発生を止めて炎症を起こさないようにしたり、炎症部位に白血球が近づくのを防ぐことで、炎症を悪化させるのを防ぎます。
一方、マーズレンのもう1つの成分であるL-グルタミンは、胃の粘膜を作る物質であるヘキサミンやグルコサミンの合成をコントロールして、傷ついた胃の粘膜、および粘膜を覆う粘液の合成を助ける働きを持っています。また、マーズレンには、潰瘍の部分に新しい血管を作る働きを促進させて、潰瘍の修復作用を助ける作用もあります。
マーズレンは、これらの様々なメカニズムを組み合わせることで。傷ついた胃の状態を改善することができます。
マーズレン、私も若い頃、風邪引いたときには、抗炎症剤と一緒によくもらいました。最近は、風邪で病院に行く機会はほとんどないので、マーズレンともご無沙汰しています。まぁ、薬との付き合いは、ご無沙汰、って言うくらいがちょうどいいのだとは思いますけどね。
[この記事を書いた人]
薬作り職人
国内企業の医薬事業の企画部門に所属。入社後、生物系研究員として、化合物探索、薬理評価、安全性評価に携わりました。企画部門転属後は、研究員時代の経験と専門知識を活かし、各種創薬プログラムの企画運営に携わっています。薬剤師免許保有。
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