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リスパダール | 病院でもらった薬の値段TOP

リスパダール
(リスペリドン)

  薬の効くメカニズムは,生体内のターゲットタンパク質(酵素,受容体)の働きを調整するというのがほとんどです。そして、薬を開発するときは、このターゲットタンパク質を1種類に絞り込むのが普通です。これを「薬に選択性をもたせる」といいます。なぜかというと、ターゲット以外のタンパク質に作用すると,本来望ましくない作用(副作用)が生じる可能性があるからです。

 ただし,場合によっては,選択性が低い化合物がよい効果を示すことがあります。

今回取り上げる薬は,リスパダール(ヤンセン,主成分リスペリドン,1mg錠 34.3 円),統合失調症の薬です。リスパダールは,従来の統合失調症薬,たとえばセレネース(主成分ハロペリドール)に比べて,より多くの症状に対し効果があり,かつ副作用が少ないという特徴を持つ薬です。

このリスパダールの特徴は,実は「リスペリドンのターゲットタンパク質への選択性が低い」ことから生じます。

 リスペリドンの話の前に、まず、リスペリドン以前の薬、ハロペリドールを取り上げます。

 ハロペリドールは,初期の統合失調症治療薬であり,統合失調症の症状である幻覚・妄想・興奮・昏迷(陽性症状)などを消失させます。動物試験により,ハロペリドールが統合失調症に効くメカニズムは,ハロペリドールが脳内のドパミン受容体(=D2受容体)というタンパク質の働きを阻害し,脳内ドパミンの作用を抑制することだとわかりました。

一方,ハロペリドールには,欠点がありました。まず,副作用として「錐体外路症状」が認められました。錐体外路症状とは,上手に体の動きをコントロールできなくなる症状で,パーキンソン病で見られる症状です。パーキンソン病は,脳内のドパミンの働きが弱まることが原因であることがわかっていたことから,ハロペリドールの副作用は、D2受容体の抑制作用が強すぎるためと考えられました。

この欠点を防ぐため、様々な研究が進められ、セロトニン受容体(=5HT2受容体)というタンパク質の働きをD2受容体と共に阻害すると、ハロペリドールの欠点である錐体外路症状を抑制できることが分かりました。また、5HT2受容体の働きを阻害すると、ハロペリドールに見られない作用、つまり統合失調症の陰性症状(引きこもりなど)に対する治療効果もあることが動物実験により分かりました。

上記の結果から、D2受容体および5HT2受容体の両方の働きを阻害する化合物は。
★陽性症状の改善(D2受容体阻害)
★陰性症状の改善(5HT2受容体阻害)
★錐体外路症状の減少(5HT2受容体)
を示すと考えられ、この方針にしたがって作られたのがリスペリドンです。

精神機能(感情、思考)は複雑なので、様々なタンパク質が関与します。そこで、リスパダールのような選択性の低い薬は、いろいろなタンパク質に対する調節をうながし、より効く薬になると考えられます。脳内におけるターゲットタンパク質の組み合わせを見つけるための基礎研究がすすむことで、リスパダールのような精神疾患に対するより良い薬ができることが期待されます。



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リスパダール(リスペリドン)の構造式


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