10年後を予想しよう

新薬開発は、どんな新薬を作るか?ということを決めることから始まります。

どのような商品にも言えることですが、新薬開発を行う時は、どんな病気に対する薬が求められているかということを、製薬会社が把握することが重要です。

言うまでもなく、癌やエイズ、アルツハイマー病、糖尿病などの病気に対する新薬へのニーズは高く、どの製薬会社でも癌、エイズ、アルツハイマー病の新薬の開発を行ってます。しかし、他の製薬会社との競争に勝つには、将来どのような病気に対する新薬が求められるかを予測し、他の製薬会社に先立って新薬作りの研究を始めることが必要です。

新薬を作るには、企画立案からスクリーニング、安全性試験、臨床試験を経て、最終的に新薬として発売されるまでに10年程度かかります。つまり、製薬会社は、新薬を作るにあたって10年後どんな病気に対する新薬が求められるかを考えなくてはいけません。10年かかって作ってみたもののその新薬に対するニーズがない、つまり売れないということになれば、製薬会社にとって大きなダメージになります。

毎年、新しい薬のプロジェクト募集があるのですが、いつも10年先ということで悩みます。自分が年寄りになったらどんな薬が欲しいかななどとは思ってるんですが、10年後を予想するのは難しいです。その分、新薬は当たればでかいんですけどね(新薬で売り上げ100億円も夢じゃない!)。