オートクレーブというのは、例えていえば大きな圧力釜。オートクレーブを何に使うかというと、私たちの仕事の場合、実験器具などの滅菌に使用します。オートクレーブでは、高温かつ高圧(2気圧、120℃)の条件を作ることが出来ます。オートクレーブの中にはお水が入っているだけ。このお水を沸騰させて、圧力が逃げないように大っきい蓋をしている訳です。私たちが使う通常の細胞、ウイルスなどはこのオートクレーブの条件で死んでしまいます。
オートクレーブには、「きれいな」オートクレーブと、「きたない」オートクレーブがあります。「きれいな」オートキレーブでは、これから実験に使おうとしている器具、たとえばピペットマンのチップや、水やPBS、手術器具などを滅菌するために使います。一方、「きたない」オートクレーブでは、実験に使用したウイルスや遺伝子組み替え体で汚染された実験器具(フラスコとかチップとか)や、実験で発生した廃液、などを滅菌して、実験区域外に汚染が広がらないようにします。
「きれいなもの」と「きたないもの」を同じ機械でかけるのは気持ち悪いので、別々のオートクレーブを使うことになっています。
また、動物を飼うための飼育ケージなどもオートクレーブ処理をして滅菌をするのですが、この時使うオートクレーブは、ちょっとした部屋並みの大きさがあります。人が何人も入れるくらい。数十個単位の飼育ケージをオートクレーブにかけて滅菌することが出来ます。
オートクレーブしたあとの器具、特にガラスはものすごく熱いので、取り扱い注意!です(経験者談)。
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