ロータロッド
ロータロッド(rotarod)とは、動物(マウスやラット)の協調運動の評価に用いる測定機械です。「協調運動」というのは、簡単に言えば、「バランスをとってうまく歩く」などのように、体のいろんな部位のコントロールが必要となる運動のことです。

ロータロッドは、丸い軸のまわりに円盤が何枚か付いた構造をしています。動物を円盤の間の丸い軸の上に乗せて、この軸を回転させます。すると、マウスやラットは軸から落ちないように、バランスをとりながら歩き始めます。動物が軸から落ちないようにするには、いろんな体の部分でバランスをとりながら歩く必要があります。これが、協調運動です。

最初のうちは、動物は軸の運動になれていないので、ロータロッドからすぐ落ちてしまいます。しかし、何度か練習を重ねていくうちに、動物はロータロッドから落ちずに長い間歩き続けることができるようになります。つまり、協調運動を学習したわけです。

薬の作用を調べるには、ある一定時間、ロータロッドから落ちないように訓練した動物を用います。薬を飲まないとき(正確に言うとプラセボ(偽薬)を飲ませたとき)に比べて、薬を飲んだときのほうが、ロータロッドから落ちるまでの時間が短くなった場合に、薬が協調運動を抑制した、とみなすことができます。

協調運動に影響をあたえる代表的な薬は、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。この薬は、脳神経の活動を抑制するのですが、このとき筋肉をコントロールする部分も抑制してしまうために、筋肉がうまくコントロールできない(中枢性筋弛緩)のです。

また、動物にたいして鎮静作用(おとなしくさせる作用)を持つ薬も、協調運動に影響を与えます。あたまがボーっとしてるので、うまいこと足を動かせない、というわけです。

ロータロッドは、薬物の安全性を調べるときに用いられることが多いです。協調運動が抑制されると、うまく歩けなくなってこまりますからね。



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