スパーテル(薬さじ)ってどんな道具?

実験に用いる薬品の粉末を一定量測りとる(秤量する)ときに使う道具が『スパーテル(薬さじ)』です。使い方としては、測りたい粉のグラム数にあわせ、サイズの違うさじを使い分けます。

写真にある小さいスパーテル(ミクロスパーテル)では、だいたい1-3ミリグラム(1mgは1000分の1グラム)の粉が量れます。50ミリグラム以上の粉は、大きい薬さじの狭い方(へら)、0.1 グラム以上だと大きい薬さじの広い方を使って量ります。

慣れた人だと、薬さじに載っている粉の重さを目分量で大体判断できます。

スパーテル

私も、一日300回くらい薬さじを使い続けたこともあったので、見ただけで1ミリグラムの粉を計り取ることができるようになりました。

粉末を量り取るのは簡単そうに見えますが、静電気があると粉が薬さじにへばり付いて取れなくなることもあり、苦労します。特に、粉がごく少量しかなく無駄にできないときには、ヒヤヒヤしながら秤量作業を行います。

スパーテルという呼び方はドイツ語で、英語ではスパチュラと呼びます。もともと、これらの呼び方は、へらの部分を指しています。

また、漢字では『薬匙(やくさじ)』と書きます。「さじ加減」という言葉は、医者が薬を調剤するときに薬さじを使うことに由来しています。