陽性対照(ポジコン)

実験が成立していることを確認するために用いる、必ずポジティブな結果を示す化合物。通常、陽性対照化合物がポジティブな結果を出せなかった時、実験は成立しません。

例)血圧降下剤Aの降圧作用を試験する場合(薬は蒸留水に溶かして飲ませるとします)。
実験は、以下の各グループで行います。
1)蒸留水のみを飲ませるグループ
2)陽性対照化合物(既知の降圧剤、例えばニカルジピン)を飲ませるグループ
3)血圧降下剤Aを飲ませるグループ

まずは、グループ1)に対し、グループ2)の血圧が降下するように実験条件を設定します。この条件のもと、グループ1)に対し、グループ3)で血圧が降下するかどうかを確認します。

しかし、新薬の開発の場合は、事情が異なる場合があります。
見つかったばかりの新規ターゲット(受容体、酵素)に作用する薬を探すにあたっては、陽性対照化合物が実質存在しません。

この場合、陽性対照を置かずに、手当たり次第に活性がある化合物を探していくことになります(ランダムスクリーニング)。ランダムスクリーニングで活性が高いことが確認された化合物を、仮の陽性対照化合物とします。そして、この仮の陽性対照化合物を基準に、有機合成により様々な化合物を作り、活性を高めていきます(省略しますが、実際は、カウンターアッセイで化合物の特異性などを評価しなくてはいけません)。

そして、比較的活性が高い化合物について、病態モデル動物での評価を行い、化合物がポジティブな結果を示すことを示します。この試験では、陽性対照は存在しない、すなわち新薬=陽性対照ということになります。

つまり、新薬の開発は、「新たな陽性対照化合物を作り出す」、と言い換えることが出来ます。

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