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バファリン(アセチルサリチル酸)

バファリン配合錠A330 
頭痛、歯痛の場合、1回2錠を1日2回服用
薬価1日あたり22.8円(1錠 5.7円)
2017年6月現在

バファリン(ライオン)は、主成分としてアセチルサリチル酸(アスピリン)とダイアルミネート(ジヒドロキシアルミニウム アミノアセテートと炭酸マグネシウムの混合物)を含む配合剤です。ご存知の通り、薬局やドラックストアでは、医師の処方が必要ないOTC医薬品として、多くの種類のバファリンシリーズ(小児用バファリンや、生理痛用のバファリンルナ)などを購入できます。一方、医師が処方する医療用医薬品としてのバファリンもあって、こちらも様々な病気での発熱や痛み(例えば添付文書によれば、頭痛、歯痛、月経痛、感冒の解熱、関節リウマチ、リウマチ熱、症候性神経痛など)に対して効果をしめし、解熱鎮痛薬として使用されます。

バファリンの作用メカニズムは以下のとおりです。バファリンの主成分であるアセチルサリチル酸は、痛みの感覚を増強する作用をもつプロスタグランジンという物質の産生を止めます。プロスタグランジンは、生体内で炎症が起こっている組織で産生され、痛みを伝える知覚神経に働きかけて痛みに対する感受性(感度)を上げる作用を持ちます。プロスタグランジンは、シクロオキシゲナーゼ(COX;cyclooxygenase)という酵素によって産生されます。アセチルサリチル酸は、シクロオキシゲナーゼの働きを止める作用を持っており、COX阻害薬と呼ばれるタイプの薬です。バファリンと同じような効果を持つ解熱鎮痛剤「ロキソニン(主成分ロキソプロフェンナトリウム)も、アセチルサリチル酸と同じ作用メカニズムをもつ薬剤です。

アセチルサリチル酸の解熱鎮痛作用は100年以上前から知られており、効果が高くかつ安価に使用できるため、非常に使いやすい薬として、古くから多くの患者さんに使われてきました。とはいえ、そのアセチルサリチル酸にも欠点となる副作用は存在します。アセチルサリチル酸の作用メカニズムは、シクロオキシゲナーゼ阻害によるプロスタグランジン類の産生抑制です。ただし、プロスタグランジンは、痛みだけでなく様々な生理機能に関与します。その中でも、アセチルサリチル酸を服用する際の副作用に関係するのは、胃の粘膜の保護作用です。アセチルサリチル酸やロキソプロフェンを服用すると、プロスタグランジンの産生が減るので、プロスタグランジンの胃粘膜保護作用が弱くなり、胃を痛めてしまうことがあるのです。

そこで、バファリンでは、アセチルサリチル酸による胃への副作用が起こらないように工夫をしています。バファリンでは、ダイアルミネートという物質を添加しています。ダイアルミネートは、胃の中の胃酸に働きかけて胃の中の酸性度を下げる作用を持ちます。プロスタグランジンで胃粘膜の保護作用が弱くなると、胃酸が直接胃を攻撃してしまう事になりますが、胃酸の酸性度が下がれば、胃酸が胃を攻撃しにくくなり胃の障害が弱められるというわけです。また、アセチルサリチル酸には、胃酸の酸性度が低いと吸収速度が早くなるという性質があります。アセチルサリチル酸を早く胃の中からなくすことで、効果が早く生じかつ胃に対する障害が少なくできて、一挙両得というわけです。

「バファリンの半分はやさしさでできています」というCMのコピーがありますが、このやさしさというのはダイアルミネートが胃の粘膜を保護する、ということを表しているわけですね。とはいえ、すでに胃潰瘍などの消化性潰瘍を有する方の場合は、潰瘍を悪化・出血をもたらす可能性があるので、バファリンを服用することは禁忌(服用禁止)とされています。



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構造式

バファリン(アセチルサリチル酸)の構造式


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