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ロキソニン | 病院でもらった薬の値段TOP

ロキソニン
(ロキソプロフェンナトリウム)


 今日、あまりに頭が痛いので病院に行ってきました。頭痛の原因は薬飲むのさぼったからだ、とうすうす分かってたんですが、、それにしても、薬剤師免許あるのに、コンプライアンス(もらった薬をキチンとのむこと)悪すぎです。とりあえずすぐ痛みを取りたいということで、処方されたのがロキソニン(三共、主成分 ロキソプロフェンナトリウム、60mg錠 18.6 円)。早速飲みました。バファリンと並び、よくもらう解熱鎮痛薬です。作用メカニズムもバファリン(アセチルサリチル酸)と同様、リンパ球や白血球などのシクロオキシゲナーゼ(cyclooxygenase COX「コックス」)の働きを阻害し、炎症や痛みに関与するプロスタグランジンの産生を抑制し、痛みや炎症を抑えます。

 で、今回の話題ですが、ロキソニンのような炎症を抑える薬(抗炎症薬)を探すために、どのような実験をするかということについて書きたいと思います。

 動物は、主にラット(ドブネズミを実験用に改良したもの、体重200gくらい)を用います。人間の場合は、炎症と言えば皮膚、目、鼻、喉をすぐ思い浮かべますが、ラットで実験するときにどの部位を使うかと言うと、足を使います。ラットの足に炎症を起こすのによく用いられるのは、カラゲニンという物質です。カラゲニンは、海藻から抽出された物質(多糖類、、お砂糖の仲間といえばいいのか?)で、生理食塩水に溶かすとネバッとした液体になります。これをラットの片足の裏に注射します。カラゲニンを注射して1時間も経つと、カラゲニンを投与した方の足は真っ赤になり、パンパンに腫れ上がります(浮腫が生じるといいます)。ラットも痛がゆいのか、しきりに足をなめたりします。これが、炎症反応が生じている状態です。

 ラットの足の炎症の度合いをどのようにして評価するかと言うと、1)足の浮腫を測定する、2)足を刺激したときの痛がり方で判断する、の大きく二通りがあります。

 足の浮腫の測り方ですが、原理は簡単です。ビーカーの中に水を入れておき、ラットの足をその中に入れて、水面の上昇した高さを測ります。水面の面積と高さをかけることで、足の体積が求まります。カラゲニンを投与した足と投与していない足の体積の差が足の浮腫の体積になります。

 足を刺激したときの痛がり方を量るのにもいろんな方法がありますが、一番原始的なのは、ラットの足をつまんで力を加えていき、痛がるときのつまむ力の大きさ(痛覚閾値「つうかくいきち」)を測る方法です。カラゲニンを投与しない足に比べ、カラゲニンを投与した足では弱い力でラットが痛がります(足を引っ込めたり、キュッと泣いたりします)。

 抗炎症作用がある物質を飲ませると、足の腫れは小さくなり、痛覚閾値が大きくなります(より大きい刺激でないと痛がらない)。COX阻害薬の効き目は強力で、カラゲニン投与前に十分量のCOX阻害薬をのませると、足は全然腫れず、痛がりません。薬が効くのはこう言うことだとはっきり分かる実験です。

 カラゲニンによる炎症は、非常にマイルドであり、リウマチなどのもっと激しい病態を再現するには、さらに別の物質で炎症を惹起する必要があります。しかし、評価の仕方は、基本的にカラゲニンのときと変わりません。

 これらの動物実験は、原始的で非常に簡単なように見えますが、きちんとしてデータを出すにはある程度の熟練が必要です。私は、この手の動物実験ばかり担当してきたので、そういう点では時代遅れ(というか、最新の技術を知らない)の感もあります。しかし、動物での作用を示さなければ決して薬が世に出ることはないので、これらの実験から得たデータは、最新の遺伝子技術を使った実験と同等、もしくはそれ以上の価値があると思います。

 なんか、ロキソニンの話から、おじさんの愚痴になってしまいました。ちょうどロキソニンが効いて、頭痛もおさまってきたので、きょうはここまで。  



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