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イレッサ | 病院でもらった薬の値段TOP

イレッサ(ゲニフィチブ)

イレッサ錠250
 非小細胞肺癌の場合、1日1回250mg 服用
薬価1日あたり6712.7円(1錠 6712.7円)
2017年6月現在

 

イレッサ(アストラゼネカ、主成分 ゲニフィチブ)は、肺がんの中でも「手術不能または再発非小細胞肺癌」の治療に用いられる抗がん剤です。

イレッサは、分子標的薬と呼ばれる抗がん剤で、肺がん細胞の表面に発現する上皮成長因子受容体(EGFR)の働きを抑制する作用を持っています。上皮成長因子(EGF)は、上皮細胞(組織の表面を構成する細胞)の増殖を促進する作用を持ちます。EGFはEGFRに結合してこれを活性化し、細胞内へ細胞増殖を起こす信号を発します(チロシンキナーゼ活性化)。イレッサは、EGFRに結合してチロシンキナーゼ活性を抑制することで、がん細胞の増殖を止めると考えられています。

イレッサの副作用としては、間質性肺炎や急性肺傷害が知られています。これらの副作用は、重篤な場合患者さんに副作用死をもたらすこともあります。イレッサが発売された当初は、これらの副作用が多発し、社会問題化しました(患者さんが、製薬会社と国に対し、副作用周知の不備についての裁判を起こしています)。

一方、イレッサの使用経験が増えるにつれ、イレッサの効果が強く出る患者群がいることも分かって来ました。EGFRの遺伝子に、ある遺伝子変異がある場合、イレッサの効果が強く出るということがわかったのです。この遺伝子変異は、EGFRが常に活性化させます。EGFRの作用を抑制するイレッサが効果を出しやすい状況になっているのです。

この遺伝子変異を持つかどうかは、遺伝子検査によって調べることができます。そこで、この遺伝子変異を持つ人と持たない人とでイレッサの効果を比較する臨床試験が行われました。その結果、EGFR遺伝子変異を持つ人ではイレッサはこれまでの抗がん剤にくらべ高い効果を示す一方、EGFR遺伝子変異を持たない人ではイレッサの効果はこれまでの抗がん剤よりも低いという結果が得られました。つまり、イレッサは、EGFR遺伝子変異を持つ人に投与すべき、という結論が得られたのです。

そして、日本の肺がん治療ガイドラインにおいては、EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌の場合、イレッサの使用が推奨されるようになりました。イレッサが効果がある人にのみ投与することができる、ということは、効果がなく副作用の危険だけにさらされるという患者さんが少なくなることを意味します。

一方、イレッサの副作用としては、間質性肺炎がよく知られています。間質性肺炎は、他の薬剤でも生じるのですが、イレッサでの発生率は他の薬剤よりも高いことがわかっています。イレッサ発売当初は、間質性肺炎による死者も多数認められ、製薬会社や国を相手とした訴訟が起こるなど社会問題化しました。現在では、間質性肺炎が起きる危険性がある人がある程度予想できるようになりました(例:服用前に肺間質に炎症がある、全身状態が悪い、喫煙者)。これらの患者さんがイレッサの服用を希望する場合は、治療効果による利益と副作用のリスクを考慮し、イレッサの使用を判断することになります。





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構造式

イレッサ(ゲフィニチブ)の構造式



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