キネダック | 病院でもらった薬の値段TOP

キネダック
(エパルレスタット)

キネダック(小野薬品、成分名エパルレスタット、薬価 50mg錠 = 126.9円)は、糖尿病性の神経障害の薬として用いられている薬です。糖尿病のときには神経が障害を受け、手足が痛かったりしびれたりします。キネダックは、糖尿病で障害を受けた神経を回復させるための薬です。

キネダックの作用メカニズムは以下の通りです。糖尿病のときには、血液中に糖(グルコース)が大量に存在するので、すべてのグルコースを使用することが出来ず、余りが出ます。この余ったグルコースが、神経に対して毒性を持つソルビトールという物質に変化して神経障害を起こすと考えられています。キネダックはこのソルビトールを作るタンパク質「アルドースリダクターゼ」の働きを抑え、神経障害の進行を抑えます。

 私は糖尿病治療薬のプロジェクトで仕事したことがあります。私が担当したのは、キネダックと同様、糖尿病の合併症である神経障害についての研究でした。キネダックを目標として(メカニズムは違いますが)、キネダック以上の神経障害治療薬を見つけるべく数年研究を続けました。

 で、結局、プロジェクトは中止となりました。というのも、神経障害の改善作用は、動物一匹一匹でまちまちだったからです。つまり、効くものもいれば、効かないものもいて、全部まとめると効いてるのか効かないのかわからなかったからです。後になってわかりましたが、キネダックを含めた神経機能改善薬では、この現象はつよくおこります。実は、神経障害には様々な分子が関与するため、一つの分子(タンパク)に標的を絞った薬では、どうしても薬が効かない動物が出てしまうのです。

 キネダックの臨床使用例を見ると、確かに「とてもよく効く患者」と「全然効かない患者」の二つに分かれます。キネダックが「とてもよく効く患者」の見分け方がわかれば、薬を効率的に効かせることが出来ますが、現在ではまだその方法はわかっていません。キネダックが「よく効く人」と「効かない人」の間での遺伝子の違いが鍵となっているという仮説もあるので、この違いを探してみるのも面白いかもしれません。

 糖尿病は、血糖を下げることはそんなに難しくはありませんが、合併症の治療は非常に難しいです。予防&早期発見が大切です。人ごとではありません。来月の健康診断はどうだろう?


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構造式
キネダック(エパルレスタット)の構造式
キネダック(エパルレスタット) 


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