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カリメート
(ポリスチレンスルホン酸カルシウム)

今回は、前回紹介したベイスンのように、消化管からの物質の吸収を妨げる薬をとりあげます。今回紹介するのは「カリメート」(日研化学、主成分 ポリスチレンスルホン酸カルシウム、薬価 1g = 16.7 円)という、腎臓病の方に使用される薬です。

カリメートは、消化管からのカリウムイオン(以下カリウム)の吸収を妨げる薬です。腎臓に障害があると、腎臓からのカリウムの排泄が出来なくなり、血液中のカリウム濃度が高くなります(高カリウム血症)。そのため、食物中に存在するカリウムの吸収を抑制する必要があるのです。

では、なぜ高カリウム血症が問題になるのでしょうか?

高カリウム血症の問題点を理解するには、体の中でのカリウムの役割を知る必要があります。カリウムの働きは多彩にわたるため、ここでは心臓の細胞を例として取り上げます。

体の中の細胞の中には、カリウムが大量に蓄えられています。一方、細胞の外には、ほとんどカリウムはありません。このカリウムの濃度差が、心臓の細胞で大変重要な働きを果たしています。

心臓の筋肉は、規則正しく収縮と弛緩を繰り返しています。カリウムは、心筋細胞が収縮から弛緩する際のタイミングをコントロールしています。心筋細胞が収縮から弛緩するときに、カリウムが通り抜けられる穴が開き(この穴をカリウムチャネルといいます)、カリウムが濃度が高い所(細胞内)から低い所(細胞外)へ移動します。このカリウムの移動により、心筋細胞の状態は安定化され、次の収縮に備えることが出来ます。
(注:カリウムチャネルの開閉&カリウムの移動には、ナトリウムイオン、カルシウムイオンの濃度や、細胞膜における電位差などいろんな要素が影響するんですが、今回は思い切って省略します)

細胞外カリウムが上昇した場合、心筋細胞からのカリウムの流出に悪影響を与えます。その結果、心臓の収縮弛緩のリズムが乱れ、不整脈などの症状が現れます。不整脈は、ひどい場合には、心停止にいたる重大な症状です。そのため、細胞外のカリウム濃度は厳密にコントロールされる必要があるのです。

カリメートは飲みにくいという話題をたくさんのサイトで見かけます。大変だとは思いますが、生命維持に必要な薬です。医師の指示通り服薬してください。


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構造式
カリメート(ポリスチレンスルホン酸カルシウム)の構造式


カリメート(ポリスチレンスルホン酸カルシウム)の構造式


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