×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。


アマリール | 病院でもらった薬の値段TOP

アマリール
(グリメピリド)

アマリール(サノフィ・アべンティス、主成分グリメピリド、薬価 1mg錠 = 19.2円)は、糖尿病の治療に用いられる薬です。糖尿病では、膵臓から分布される血糖値調節ホルモン「インスリン」の量が減ったり効果が弱まることで、血糖値(血液中のグルコース濃度)が上昇します。血糖値が高い状態が長期間続くと、体内の様々な臓器(肝臓、腎臓、神経、目、血管など)に障害が生じ、様々な合併症を引き起こします。アマリールは、インスリン分泌が弱まったり、末梢の臓器でのインスリンの効果が弱い状態である「2型糖尿病」というタイプの患者さんに投与し、血糖値を下げる効能を持っています。2型糖尿病では、まず食事療法や運動療法を用いて血糖値のコントロールを試みますが、そのような治療で十分な効果が得られない場合に、アマリールなどの薬剤を用いた治療が開始されます。

生体内での血糖値調節の主役は、膵臓から分泌されるインスリンです。食事をすると、消化管から食物由来のグルコース(ブドウ糖)が吸収されて血液中に入り、血糖値が上昇します。この血糖値上昇を膵臓のβ細胞が検出すると、β細胞からインスリンが分泌されます。インスリンは、細胞のエネルギー源となるグルコースが、全身の細胞に取り込まれる作用を促進させます。グルコースを栄養源とする細胞にはグルコーストランスポーターというタンパク質が存在し、このタンパク質がブドウ糖を細胞の中に取り込む作用があるのです。インスリンの作用によりグルコーストランスポーターの働きが高まり、血液から細胞内へのブドウ糖吸収が高まることで、血糖値は低下し、平常の状態に戻ります。

2型糖尿病のときには、インスリンの効果が弱るため血糖値が上昇します。インスリンの効果が弱くなる原因には、以下の2つがあります。

1)膵臓のβ細胞からのインスリンの分泌作用が弱くなる。
2)インスリンによる細胞へのグルコース取り込み作用が低下する。

そこで、糖尿病の血糖値を下げるには

1)については、膵臓のβ細胞からのインスリン分泌作用を増強する
2)については、インスリンによるグルコース取り込み作用を強める
という戦略が考えられます。

1)を目的とした、つまり膵臓からのインスリン分泌を強めるための薬剤としては、すでにSU剤(スルホニルウレアという化学構造をもつ化合物)が見いだされており、臨床での糖尿病治療に用いられています。

これまでの薬剤よりも更に血糖値降下作用が強いSU剤を見出すために、動物実験による化合物のスクリーニングを行った結果、見出された薬がアマリールです。

アマリールの血糖値を低下させる作用は非常に強力なのですが、不思議なことにアマリールの膵臓のβ細胞からのインスリン分泌促進作用は、他のSU剤に比べて弱いものでした。SU剤の主作用と考えられていたインスリン分泌作用が低いにもかかわらず、これまでの薬剤よりも強い作用を示す。この理由はなんだろういうことで、アマリールの「インスリン放出促進作用」以外のメカニズム探索が行われました。

アマリールは、先に述べた2)のメカニズム、つまり「インスリンによるグルコース吸収促進作用」を強めるのではないか、との仮説のもと、細胞などを用いた実験により、アマリールの作用メカニズムが追求されました。

その結果、アマリールは、GLUT4と呼ばれるタイプのグルコーストランスポーターの働きを高めることが分かりました。インスリンでの末梢臓器での作用はGLUT4の活性に依存しており、アマリールはインスリンの手助けをすることで血糖値調節機能を高めることになります。すなわちアマリールは、これまでのSU剤のインスリン分泌作用に加え、インスリンの作用亢進作用を併せ持つという、それまでにないメカニズムを持つと考えられました。

SU剤による膵臓β細胞からのインスリン分泌促進作用は、血糖値調節の手法としては最もわかりやすいものです。ただし、糖尿病の状況では、膵臓は血糖値を下げるためにインスリンを出そうだそうとしています。その中で、インスリン放出作用を薬で刺激すると、β細胞が疲れてしまい、かえってインスリン分泌を悪くする可能性が指摘されています。アマリールは、インスリン分泌促進作用が弱い代わりに、インスリンの働きを強めることで、血糖値低下作用を示します。つまり、β細胞に無理な負担をかけない、優しい薬剤ということになります。



スポンサードリンク


アマリール(グリメピリド)の構造式  
アマリール(グリメピリド)の構造式


前の薬  病院でもらった薬の値段TOP  次の薬


プライバシーポリシー