リュープリン | 病院でもらった薬の値段TOP

リュープリン
(酢酸リュープロレリン)
リュープリン

リュープリン(武田薬品、主成分 酢酸リュープロレリン、薬価 11.25mg注1筒キット =76000 円)は、前立腺がんの治療薬です。前立腺がんの患者は、特にアメリカで増加しており、アメリカでは前立腺がんは肺がんに続き癌死亡率の第2位となっています。リュープリンは前立腺がんの重要な治療薬として位置づけられており、リュープリンは、武田薬品の主力製品となっています。

リュープリンが優れている点は、リュープリン製剤の使いやすさにあります。「リュープリンSR注射用キット11.25」という注射剤は、12週間に1回の投与で、前立腺がんの治療を可能としています。12週間といえは、3ヶ月くらい。リュープチンの注射は3ヶ月に一度でよいのです。

リュープリンの主成分の酢酸リュープロレリンは、ペプチド(分子量が小さいタンパク質)なので、消化管で分解される可能性があり、飲み薬にすることはできません。したがって、リュープリンは注射で投与しなくてはいけません。一方、抗がん作用を示すには、リュープリンが体内に長時間にわたり一定の量が存在するようにしなければいけません。。したがって、普通の注射剤では、毎日注射する必要があります。これは、患者にとっても医者にとっても、手間がかかり使いづらいものです。

そこで、出来るだけ長期間体内に残るような注射剤が作れないか、ということになりました。研究の末、出てきたのが「徐放剤」です。リュープリンのように、長期間にわたり薬剤を徐々に放出する薬(製剤)を徐放剤といいます。

リュープリン徐放剤のメカニズムは以下の通りです。リュープリン注射液のなかには、直径100分の1mmくらいのマイクロカプセルが入っています。このマイクロカプセルは乳酸とグリコール酸の混合物で出来ており、混合物とリュープリンの主成分である酢酸リュープロレリンは、緩く結合しています。体内(皮下)に投与すると、このマイクロカプセルは体液によって徐々に溶け始めます。マイクロカプセル内と酢酸リュープロレリンとの結合は弱いので、溶け始めた部分から酢酸リュープロレリンが外れて、血液中に薬剤が吸収されます。

マイクロカプセルの溶ける速度は一定なので、体内の薬剤量も一定に保たれます。「リュープリンSR注射用キット11.25」の場合は、12週間にわたってマイクロカプセルが溶けていくので、12週間の間、体内の薬剤量が一定に保たれます。

というわけで、リュープリンは大変便利な薬です。現在では、様々な薬について徐放剤の開発が行われています。薬を飲む(注射する)回数は、できるだけ少ない方がいいですもんね。といって、3ヶ月ともなると忘れちゃいそうですが(笑)

今回は、リュープリンの徐放剤としての話でした。今回取り上げませんでしたが、リュープリンは面白い作用メカニズムをもっています。リュープリンの作用メカニズムについては、また今度。


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