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アンプラーグ
(塩酸サルポグレラート)
アンプラーグ(田辺三菱製薬、主成分塩酸サルポグレラート、薬価50mg錠 = 77.7円)は、またまたセロトニンに関連する薬剤です。今回紹介するアンプラーグは、血液についての薬です。

アンプラーグは、抗血栓薬と呼ばれる薬です。血栓とは、血管の中にできる血液の固まりのこと。血栓が出来ると血管が詰まってしまい、血栓ができた部位よりも先の血管に血液が流れなくなります。すると、血液により栄養を得ている末梢の細胞は、栄養や酸素を受け取ることができなくなるので、大きなダメージを受けます。アンプラーグは、抗血栓薬というとおり血栓を起こりにくくする薬です。具体的には、アンプラーグは、慢性動脈閉塞症などでみられる手足の末梢動脈での血栓を起こしにくくするために用いられます。

アンプラーグのターゲットは、血液の凝固にかかわる血小板と、血管の筋肉(血管平滑筋)です。血小板および血管平滑筋には、セロトニン受容体の中の一つ、5HT2受容体(5HT=セロトニン)があり、アンプラーグは5HT2受容体を介したセロトニンの働きを選択的に抑制します。

それでは、セロトニンと血栓とは、どのような関係があるのでしょうか?それには、血栓のできるメカニズムを知る必要があります。

血栓は、血管の内側にある血管内皮とよばれる部位が障害を受けるのがきっかけとなって起こります。血管内皮が傷つくと、その部位の血管平滑筋からセロトニンが放出されます。すると、血小板表面にある5HT2受容体が活性化され、血管内皮の障害部位に血小板が集まってきて、損傷部位を保護するように固まります(これを血小板凝集と言います)。しかも、凝集した血小板自体もセロトニンを放出することができるので、次から次へとセロトニンが放出され、血小板はどんどん凝集を続けていき、血の固まりをつくります。

また、セロトニンは血管平滑筋にある5HT2受容体を刺激して、血管を収縮させます。ただでさえ血小板凝集による血の固まりがあるところに、血管が収縮して血管が狭くなってしまうので、血管は血の固まりで詰まってしまい、血栓ができるというわけです。

アンプラーグはセロトニンの働きを阻害し、上記のメカニズムを止めることで、血栓が生ずるのを防ぐのです。

何回かにわたりセロトニン関連の薬について紹介してきました。セロトニンは、生体の様々な部分で活躍しているオールラウンドプレーヤーであるがゆえに、様々な病気に関与しています。まだまだ、セロトニンには分からないことが沢山あります。セロトニン受容体は、十数種類あると言われています。つぎに薬のターゲットになるのは、どのセロトニン受容体でしょうか?
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アンプラーグ(塩酸サルポグレラート)の構造式
アンプラーグ(塩酸サルポグレラート)の構造式

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