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ハルナールとパルナック| 病院でもらった薬の値段TOP

ハルナールとパルナック
(塩酸タムスロシン)
ハルナール(アステラス製薬、主成分塩酸タムスロシン、薬価0.1mgD錠 = 72.2円)とパルナック(科研製薬、主成分塩酸タムスロシン、薬価0.1gカプセル = 31.8円)は、ともに前立腺肥大症の治療薬です。

前立腺とは、男性の膀胱の下にある臓器で、前立腺の中には尿道が通っています。前立腺肥大症では、前立腺が大きくなり、前立腺の筋肉が収縮して、前立腺の中を通っている尿道を狭めるため、おしっこが出にくくなります。また、膀胱から尿がでにくくなるために、膀胱におしっこがすぐたまってしまい、頻繁にトイレに行きたくなります。ハルナールやパルナックは、前立腺の筋肉にあるα1アドレナリン受容体の働きを抑制することで、前立腺の筋肉の収縮を押さえます。すると、尿道の中を尿が流れやすくなり、おしっこを膀胱から出しやすくなるので、尿意がおこりにくく、トイレに行く回数を減らすことができます。

さてハルナールとパルナックの主成分は、いずれも塩酸タムスロシンです。ハルナールとパルナック。ハルナールはいわゆる先発品、パルナックはいわゆる後発品(ジェネリック医薬品)です。

「先発品」とは、新規に発見した化合物(たとえば塩酸タムスロシン)からできている医薬品です。製薬メーカーは、通常は新規化合物(塩酸タムスロシン)について特許を取得するので、他のメーカーは塩酸タムスロシンを含む薬を作ることはできません。

そして、特許期間が切れると、特許切れを待っていた複数の会社が、一斉に塩酸タムスロシンを主成分とする薬、例えばパルナックを発売します。先発品の後に売り出されるので、パルナックのような薬は「後発品」と呼ばれます。

同じ主成分を含むハルナールとパルナック。全く同一の薬のように見えますが、実はいろいろ異なる部分があると思われます。例えば飲み薬の場合、主成分の塩酸タムスロシンにいくつかの物質を加えて、製剤(錠剤など)を作らなければいけません。このときに使われるレシピは、いわば製薬メーカーの秘伝のようなもの。そのため先発品(ハルナール)と後発品(パルナック)で、製剤用のレシピが全く同じであることはないと思われます。

このレシピが違うとどうなるか。ハルナールやパルナックを飲み込むと、薬は、胃そして小腸へ動いていき、胃液や腸液で溶けて塩酸タムスロシンを放出します。このとき、ハルナールやパルナックで製剤のレシピが違うと、薬の溶け方が変わり、塩酸タムスロシンの放出速度が変わってくる可能性があります。

というわけで、後発品を開発する際には、先発品と後発品で、溶ける速度が同一であることを証明するための試験(溶出試験)が必要となります。レシピが違っても、両薬剤で同様に溶け出すことを証明しておくのです。

ただし、これは試験管の中での話。実際ヒトの消化管の中で同様に溶け出し、吸収されるのかどうかは、実際にヒトに投与してみないとわかりません。この試験では、健康なヒトにハルナール、パルナックを投与し、血液中の塩酸タムスロシンの濃度を測定します。血中の薬物濃度が両薬物で等しい場合に、両薬物は同等の溶解性、吸収性をもつと判定します。

先発品と後発品が同等の吸収性を有するとされた場合、これらの薬物は「生物学的同等性を持つ」といいます。生物学同等性が認められた場合、後発品については患者さんを対象とした臨床試験が免除されます。両薬物で、血液に同じだけ主成分が入れば、同じだけ効果も出るという考え方です。

患者さんを対象とした臨床試験が免除されるため、後発品については開発費が非常に安くすませることができ、薬価を低くすることができます。ジェネリック医薬品が安い理由はこれです。

先発品と後発品、ハルナールとパルナック、自分が飲むならどちらを選ぶか。この判断のためにも、先発品と後発品の違いを頭に入れておくとよいと思います。


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塩酸タムスロシンの構造式
塩酸タムスロシンの構造式

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