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グラン| 病院でもらった薬の値段TOP

グラン
(フィルグラスチム)
グラン(キリンビール,主成分フィルグラスチム(遺伝子組換え),薬価 0.3mL注 = 10055 円)は,白血球の数を増やすための薬です。グランが使われるのは,骨髄(骨の中の血液細胞ができるところ)の機能が低下し,白血球が少なくなった状態です。例えば,グランは、がんの化学療法により骨髄の機能が低下したとき,骨髄移植の直後,再生不良性貧血に伴い白血球が減少したとき,などに使用されます。

グランを投与すると,骨髄中の造血幹細胞(白血球の元になる細胞)に作用し,造血幹細胞を顆粒球(のなかでも主に好中球)に変化させます。また,グランは造血幹細胞自体の増殖も促進し,造血幹細胞からできた白血球の機能を亢進させることもできます。

グランの主成分であるフィルグラスチムは,遺伝子組み換え技術を用いて作られた,hG-CSF(ヒト顆粒球コロニー形成刺激因子)と呼ばれるタンパク質です。頭にhが付くのは、human(ヒト)のタンパク質であることを表しています。グランは、遺伝子組み換えされた大腸菌、つまり遺伝子にヒトのG-CSFの遺伝子を組みこんだ大腸菌により産生されます。

グランは、造血幹細胞や白血球の表面にあるG-CSF受容体というタンパク質に結合することで、効果を示します。グランがGCSF受容体に結合すると、細胞内のSTAT3というタンパク質(遺伝子をコントロールするタンパク質、転写因子の一つです)を活性化します。STAT3の活性化が、最終的には遺伝子の働きに変化をもたらし、造血幹細胞が白血球になったり、造血幹細胞の増殖が促進されるのです。

グランはタンパク質なので、口から飲み込んでも消化管内で分解されてしまいます。そのため、注射剤として開発されました。逆に言えば、グランのような作用を持つ低分子化合物(普通の薬のような小さい構造式で表せる化合物)があれば、飲み薬としての開発も可能かもしれません。またグランは、遺伝子組み換えによって作られるため、製造コストが非常に高くなっています。これも、低分子化合物であれは、通常の有機合成反応で生産することができるため、コストも大分削減できると考えられます。
なかなかむずかしい注文ですが、やりがいのある研究でもあります。どこかやってるかな?



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構造
グラン(フィルグラスチム)のアミノ酸配列
グラン(フィルグラスチム)のアミノ酸配列

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