ボルタレン| 病院でもらった薬の値段TOP

ボルタレン
(ジクロフェナクナトリウム)
ボルタレンは,古くから用いられている強力な解熱鎮痛薬で,ロキソニンなどとともに非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs: Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)の代表的な薬です。ボルタレンは,発熱のほか,慢性関節リウマチ,手術の後,などの炎症を伴う病気に使用されます。

今回はボルタレンのなかでも、ボルタレン・サポ(ノバルティス,主成分ジクロフェナクナトリウム,薬価 25 mg = 54円)を取り上げます。ボルタレン・サポは,ボルタレンの座薬です。ボルタレン・サポのサポというのは,英語で座薬を表す単語,suppositoryに由来しています。

座薬というのは,肛門に薬を入れて,薬剤を直腸の粘膜から吸収させるための薬です。座薬が肛門に挿入されると,体温で主成分が直腸内に溶けだしてきます。ボルタレン・サポの場合は,およそ35゚Cで座薬が溶け始め,ボルタレンが直腸内に放出されます。直腸の粘膜には,毛細血管がたくさん存在するので,ボルタレンは直腸の粘膜から吸収されそのまま血液にはいり全身に分布します。

座薬には下記のような利点があります。

1) 座薬の場合,薬剤が直腸から直接血液内に吸収されるため,薬の作用が速やかに生ずる。
 ボルタレンには錠剤もあるのですが,ボルタレン錠剤の場合は,口から飲んで,腸まで達し薬が吸収され,肝臓を通ってボルタレンが血液に入るまでに時間がかかります。そのため,錠剤ではボルタレンの効果が出るのが座薬より遅くなります。具体的にいうと,血液中のボルタレンの濃度が最高になるのは,座薬で30分くらい,錠剤で2時間半くらいです。高熱が出たり,炎症を起こした部位が痛いときには,効き目が早く現れるのは非常にありがたいものです。

2)口から飲めない状態の人にでも投与できる。
 例えば,ボルタレンは手術後の炎症、発熱を抑えるために使用されますが,手術後の患者は口から薬を飲むことができない場合があります。座薬であれば,このような人に簡単にボルタレンを投与できます。
また,一般的に座薬を使うことで,薬を飲むのを嫌がる小児への投与も,楽に行なえます。

ただし,小児にボルタレンを投与するのには制約が多く(低体温によるショックなどの副作用の恐れがある),そのため小児の解熱薬としては、他の座薬、例えばアンヒバ(主成分アセトアミノフェン)が使われることが多いです

ボルタレンは,炎症の原因となるプロスタグランジン類という物質を産生する酵素(シクロオキシゲナーゼ)の働きを抑制することで,炎症反応を抑えます。一方,ボルタレンにより,プロスタグランジンが有する胃粘膜の保護作用が弱まるので,ボルタレンの副作用として胃潰瘍などの消化器症状が現れます。ボルタレン・サポは,肛門から挿入するので,直接ボルタレンが胃粘膜に接するわけではありませんが,それでも消化器系の副作用が出ることもあるようです。ボルタレンは,強力な薬であるために,使い方も難しく医師の指示に従って服用する必要があります。



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  ボルタレン(ジクロフェナクナトリウム)の構造式ボルタレン(ジクロフェナクナトリウム)の構造式

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