プロペト(白色ワセリン)とはどんな薬?

プロペト(丸石製薬、主成分白色ワセリン)は、皮膚の乾燥や、かぶれ、湿疹、アトピー性皮膚炎の治療に用いられ、皮膚を保護することで症状を緩和するために使われる薬です。また、プロペトは、皮膚への刺激性が少なく副作用が少ない、皮膚からはがれにくい、分解されにくいなどの性質があることから、軟膏剤(なんこう)の原料としても使われています。

白い軟膏の白色のもとは、白色ワセリン(プロペト)の色であることが多いです。もともと、ワセリンは石油から分離・精製して作られたパラフィンと呼ばれる物質(炭化水素と呼ばれる複数の化合物の混合物)で、黄色い色がついています。このワセリンから、更に精製という作業により不純物を除くと、色が抜けて白色ワセリンとなります。

プロペトはべとべとした粘り気を持つので、皮膚に伸び広げやすく、表面をべっとりと覆うことができます。すると、皮膚表面からの水分の蒸発が抑えられ、乾燥や感想による痒みを防ぐことができます。また、プロペトを塗ることで、かゆみや炎症をおこしている部位が空気に触れるのを防ぐことができるので、傷ついた皮膚の部分を保護し、症状を緩和したり回復を早めることができます。

また、プロペトは皮膚疾患の治療薬のほかにも、さまざまな軟膏の材料(基材と呼びます)として活躍しています。

プロペトは皮膚に塗りやすい性質に加え、基材として用いられてきた動物性の油や植物性の油に比べ、空気による酸化を受けにくいという特徴があります。そのため、プロペトを用いた軟膏剤は保存しやすいという利点があります。また、プロペトは皮膚に対する刺激性が少ないため、接触性皮膚炎などの副作用が少ない、高温滅菌ができるので清潔である、分解されにくいなどのさまざまな長所を持っています。プロペトは刺激性が少ないので、赤ちゃんなどにも使用することができます。

プロペトの特徴が一番よく現れているのは、プロペトが眼軟膏(がんなんこう)の材料として使われるときでしょう。目の病気の治療に使われる眼軟膏は、目への細菌汚染を防ぐために、高温での殺菌が必要とされます。また、目の粘膜は非常にナイーブなので、刺激性がある物質を含んでいてはいけません。プロペトは、この二つの条件をクリアしているので、眼軟膏の材料としては最適です。

プロペト、あんまりぱっとした薬ではありません。でも、いろいろな薬を支える縁の下の力持ち、これからも、プロペトは、いぶし銀の魅力?(白色ですが)を持ち続けていくことでしょう。