ラキソベロン(ピコスルファートナトリウム水和物)とはどんな薬?

ラキソベロン(帝人ファーマ、主成分ピコスルファートナトリウム水和物)は、便秘の治療薬、つまり下剤です。ラキソベロンは、ラキソベロンは、妊娠中に起こる便秘の治療に使われます。また、大腸内検査の前に腸の内容物を出したり、胃のレントゲン写真撮影時に飲んだバリウムを体外に出すためにも使われます。錠剤と液剤の2種類がありますが、量がコントロールしやすいラキゾベロン液のほうがよく使われます。

ラキソベロンの主成分であるピコスルファートは、胃や腸で吸収されることなく大腸に達します。大腸にはさまざまな腸内細菌が住み着いていて、ピコスルファートは、これらの細菌が持つ酵素(アリルスルファターゼ)により分解されます。分解されてできた物質(活性体;ジフェノール体)は、大腸を刺激したり、大腸からの水分吸収を低下させます。そのため、ラキソベロンを飲むと、大腸の運動が激しくなって便が動きやすくなり、大腸内の水分が増えて便が柔らかくなることで排便しやすくなって、便秘が改善します。

ラキソベロンは、妊婦さんの便秘の治療にも用いられます。通常、妊婦さんへの薬の服用は慎重にしなくてはいけません。とくに、便秘の治療で腸を直接動かすような薬剤は、子宮の筋肉を収縮させて胎児に影響を与える可能性もあります。

ラキソベロンの主成分であるピコスルファートは、口から飲んでも胃や小腸でほとんど吸収されないので、血液中に化合物は入らず胎児にも届くことはありません。また、ラキゾベロンには、子宮収縮という副作用もありません。これらのことから、妊婦さんがラキソベロンを使用しても、妊娠に影響を与える可能性は低いと考えられます。

大腸内検査の前に使用する場合も、ラキソベロンは同様のメカニズムで排便をうながします。普通の便秘に使うときとの違いは、ラキソベロンの服用量です。液剤の場合、便秘を治療するときの投与量が大体1mLであるのに対し、大腸内検査のときの投与量は、20mLです。徹底的に大腸の中を空っぽにするには、これだけたくさんの薬剤を飲み、たくさんの下痢をしないといけないのです。

大抵の場合、薬に頼らなくても、便秘は食生活や運動で改善します。それでもだめなときに、はじめてラキソベロンのような薬を使うことになります。医師の指示に従って、薬を適度に適切に使用するように気をつけましょう。


ラキソベロン(ピコスルファート ナトリウム)の構造式