ムコソルバン| 病院でもらった薬の値段Part2


ムコソルバン
(アンブロキソール塩酸塩)
 ムコソルバン(帝人ファーマ、主成分アンブロキソール塩酸塩、薬価 15mg 錠 = 20.2円)は、風邪や気管支炎、気管支喘息のときにでてくる痰を出やすくしたり、鼻に詰まったうみを出すために使われます。

 ムコソルバンは、気管支や肺の細胞の表面を覆うサーファクタントという物質の分泌を増やします。サーファクタントは、肺の組織である肺胞がつぶれないようにする働きを持つ液体で、肺胞から分泌されます。体内でできた痰は、気管支に生えている細かい毛(繊毛)が運動することで、肺から気管支、気管支から気管へと運ばれています。サーファクタントは、気管の表面を覆うことで、痰が気管支にくっつくのを防ぎ、痰を運びやすくする働きをします。

 ところが、風邪や喘息などでサーファクタントの分泌が弱まると、痰が気管支にくっつきやすくなってしまいます。これが痰が絡む、という現象です。ムコソルバンは、このサーファクタントの分泌をふやして、痰が気管支にへばりつくのを防ぎ、スムーズに痰が口に向かって運ばれるようにすることができます。

 また、ムコソルバンは、気管支の繊毛の運動を高める働きも持っています。サーファクタントにより気管にくっつきにくくなった痰は、ムコソルバンによって激しく運動するようになった繊毛に乗って、どんどん口へと運ばれていくのです。このような繊毛は鼻の中にもあるので、ムコソルバンは鼻の中の繊毛の働きも高め、鼻の中のうみを体外に出やすくする働きがあります。

このムコソルバン、呼吸器の細胞に働きかけることはわかっているのですが、どの分子の働きをコントロールしているのかは、はっきりとわかっていません。痰をとるというありふれた薬の単純な作用にも、わからないところはまだまだあるのです。



スポンサードリンク



ムコソルバン(アンブロキソール塩酸塩)の構造式
ムコソルバン(アンブロキソール塩酸塩)の構造式


前の薬  病院でもらった薬の値段Part2  次の薬


プライバシーポリシー