アモバン| 病院でもらった薬の値段Part2


アモバン
(ゾピクロン)

  アモバン(サノフィ・アベンティス、主成分ゾピクロン、薬価 10mg 錠 = 29.3円)は、不眠症の治療に使われる睡眠薬です。アモバンは、脳の神経細胞にあるベンゾジアゼピン受容体というタンパク質に結合し、これを活性化します。ベンゾジアゼピン受容体は、脳の神経の活動を抑制させる働きを持っているので、アモバンによってベンゾジアゼピン受容体が活性化されると催眠作用が現れます。

 ベンゾジアゼピン受容体というのは、ベンゾジアゼピンという構造を持つ睡眠薬(ベンゾジアゼピン系睡眠薬)が結合するタンパク質として知られていました。ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、アモバンと同様、ベンゾジアゼピン受容体を活性化することで、睡眠作用を示します。

 ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、副作用が起こりにくく安全性が高いことから、現在では睡眠薬の主流となっており、様々な種類のベンゾジアゼピン系睡眠薬が知られています。

 ところが、アモバンはこのベンゾジアゼピン構造を持っていません。というわけで、アモバンはベンゾジアゼピン受容体に働いて作用を示すのに、非ベンゾジアゼピン系睡眠薬と呼ばれています。ややこしいですね。

 アモバンは、服用後速やかに作用が生じることから、超短時間型睡眠薬と呼ばれています。アモバンの催眠作用は、体内に入った量が大きくなるにつれて強くなっていきます。アモバンは、腸から非常に早いスピードで吸収され、血液のなかに速やかに分布し、作用部位である脳へと達します。アモバンの吸収量は、服用後30分から1時間で最高になるので、服用後30分までに催眠作用が生じます。したがって、アモバンは、寝つきが悪い人を速やかに眠らせるために用いられます。

 また、アモバンは服用後1時間を過ぎると急速に血液中の量が減少します。服薬8時間後には、血液の中にほとんどアモバンは認められなくなり、作用はなくなります。睡眠薬の中には、体内からなかなかなくならず、ずるずると作用を引きずるものもあるのですが(これを二日酔い;ハングオーバーといいます)、アモバンは速やかに体内からなくなるので、ハングオーバーは起こりにくくなっています。

 アモバンには変わった副作用があります。アモバンを服用すると、口の中に苦味を感じます。ひどいときには、水をのんでも苦いと感じるそうです。アモバンの粉は苦いのですが、錠剤にすれば苦味を感じずに飲めるはず、、ですよね。しかし、アモバンの場合は、ちょっと違います。体内に吸収されたアモバンは、唾液のなかに分泌されて口の中にでてくるのです。だから、アモバンの錠剤を飲んだとしてもあとから苦味がくるんですね。
良薬は口に苦し、とはまさにこのこと??でしょうか。

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アモバン(ゾピクロン)の構造式
アモバン(ゾピクロン)の構造式


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