オレンシア(アバタセプト) 薬の豆知識
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オレンシア| 病院でもらった薬の値段Part3

オレンシア

(アバタセプト)


オレンシアオレンシア(ブリストル・マイヤーズ、主成分 アバタセプト、薬価 250mg瓶 = 53467円)は、関節リウマチの治療に用いられる薬です。オレンシアは、これまでの関節リウマチ治療薬とは異なるメカニズムを効果を示す新薬です。そのため、オレンシアは、これまでの治療薬では効果が不十分である状態の関節リウマチの患者さんに使用されます。

節リウマチでは、何らかの原因で免疫異常が生じることにより、手足の関節に関節炎が生じて痛みを生じます。この関節炎がひどくなると、関節をつくる軟骨や骨が破壊されて、関節がなめらかに動かなくなり、手足をうまく動かすことができなくなったりもします。

この関節炎をおこすのは、様々な免疫細胞です。なかでも、その引き金を引くとされているのはT細胞と呼ばれる細胞です。T細胞が活性化すると、サイトカインという物質が分泌されます。サイトカインは、さまざまな免疫細胞を活性化させ、免疫反応を更新させたり、骨や軟骨の破壊作用を担当する細胞の機能を高めたりします。

ということは、T細胞の活性化を止めることで、関節リウマチの関節炎を止めることができるのではないか、というのは自然な発想です。オレンシアのコンセプトは、T細胞の活性化を止めることで、関節リウマチの治療をするというものです。

といっても、オレンシアの直接の標的は、T細胞ではありません。オレンシアの標的は、抗原提示細胞と呼ばれるタイプの細胞です。

T細胞が活性化される引き金の一つとして、T細胞と抗原提示細胞との相互作用、というのがあります。

生体内に侵入した異物(抗原タンパク質)は、抗原提示細胞にとりこまれ、分解されます。すると、抗原提示細胞は、その抗原タンパク質断片の一部を細胞表面に提示します。この断片に結合できる受容体(T細胞受容体)をもつT細胞と抗原提示細胞とが抗原を介してドッキングすると、T細胞活性化の引き金を引くためのスイッチの一つが入ります。

ここで、T細胞活性化に必要なスイッチは実はもう一つあります。T細胞の表面にはCD28というタンパク質があり、抗原提示細胞の表面にはCD80というタンパク質があります。T細胞の活性化には、このCD28とCD80との結合も必要なのです(これを共刺激シグナルとよびます)。

オレンシアは、CD80に選択的に結合する性質を持っています。オレンシアは遺伝子組換え技術によって作られたタンパク質です(そのため、オレンシアは飲み薬ではなく、静脈注射によって投与される注射薬です)。このオレンシアの構造の一部には、CD80と結合できるCTLA4というタンパク質の構造が含まれているため、CD80と結合することが出来ます。

オレンシアはCD80と結合することで、CD28とCD80によっておこる共刺激シグナルを止め、その結果T細胞の活性化がとまります。そのため、T細胞によって引き起こされる各種免疫細胞の活性化もストップし、関節炎を押さえることができるのです。

オレンシアは免疫細胞の働きを抑制するので、外部からの病原体による感染に対する防御が弱くなるという副作用も起こります。そのため、オレンシアの使用においては感染症に対する十分な注意(とくに高齢者について)が必要になります。作用は強力なのですが、そのぶん気を付けなくてはいけないことも多い、というのは、どの様の薬にも共通することですね。


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オレンシア(アバタセプト)の構成成分

分子式(ポリペプチド部分):C3504H5450N924O1092S32:79018.38(二量体)


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