新薬開発入門
起案書を書こう

これまで、新薬開発のパターンをいくつか紹介して来ましたが、いざ実行に移すとなると、起案書を書かないといけません。どの業界でもそうなんでしょうが、起案書(企画書)を書くのは難しく、じっくり時間をかけて書いてます。後輩や上司といろいろ話し合って、1ヶ月くらいはかけます。

 薬と言えど商品なので、どの病気に対する新薬か、どれだけのニーズがあるか、他の薬に比べ、新薬の売りになる所は何かというのことは、もちろん書かなくてはいけません。それに加えて、これまでに知られているメカニズムの新薬か、全く新しいメカニズムの新薬か、新しいメカニズムならば、実現可能性(feasibility)を確認するための実験、新薬の効き目を評価するための実験などをどうするか、などなど調べることは山ほどあります。

論文を沢山読みますし、余裕があるときは内緒で試しの試験をしたりもします。基本的に新薬開発の起案者がプロジェクトのリーダーになるので、中途半端な調査で始めると、後で自分が後悔することになります。

 起案書は、選考会にかけられ、何段階かの審査をクリアして、はじめてプロジェクト開始の許可が下ります。会社に入って、自分の起案が通ったのは2回。どちらも1−2年くらいリーダーとして実験しました。どちらも成功はしませんでしたが、自分のやりたいことが出来ただけでもラッキーだったと思います。
 次回からは、新薬開発プロジェクト始動後の具体的な話に入ります。

 

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