ラット・マウスの体重測定の方法とは(動物用体重計)

ラットやマウスなどの実験用動物の体重測定には、専用の動物用体重計を使います。

動物用体重計

写真の体重計は、マウスやラット、モルモットくらいまでの大きさの動物測定用です。動物を入れる受け皿は、動物がジャンプして外に逃げないよう、すり鉢状の形をしています。

動物をケージから取り出して受け皿に入れると、体重計が自動的に体重を測定、記録してくれます。

画像のラットは生まれて8週齢くらいで体重は250g前後です(通常、ラットやマウスの成長度合は、生まれてから何週経ったかを表す週齢で表します)。マウスの体重は、ラットの大体10分の1くらいが目安です。ウサギやイヌなど、体重が1kgより大きい動物は、別の種類の体重計で測ります。

動物の体重測定をする目的は色々ありますが、主なものは以下の2つです。

動物の体調に異常がないかを確認する
基本的に、体調に問題がない動物は餌を食べて体重が毎日増えます。しかし、何らかの原因(例えば、投与した新薬候補化合物の毒性)により、動物の体調が悪くなると、餌を食べなくなって体重が増えなくなったり減ったりします。体重推移は、動物の体調のバロメーターとして重要です。
また、体重計に動物を乗せるときに、動物に力が入っていなかったり、逆に激しく泣いたりするときには、何らかの体調の変化が起こっていることがあります。
動物に投与する薬の投与量を決定する
動物に対する薬の作用量は、通常1kgあたりの薬の量(例えば、10mg/kg)で表します。ただ、それぞれの動物の体重は異なるので、実際に動物に投与する際には、実験前に体重を測定し、投与量を計算する必要があります。