飼育ケージってどんな道具?

飼育ケージは、実験のパートナー、ネズミさんやウサギさんなんかを飼うための、動物たちのおうちです。わたしは、主にネズミをつかってるので、ネズミ用の飼育ケージを紹介します。

飼育ケージ

私が使ってるのは、プラスチック製の飼育ケージです。1ケージにラット(大っきいネズミ)なら3~4匹、マウス(ちっちゃいネズミ)なら10匹まで飼います。マウスは、チップの中に潜るのが好きなんで、実験の時に探しだすのが大変です。一方、ラットは年取ると際限なく大きくなるので、長期間の試験では、ぎゅうぎゅう詰めになるときもあります。

この飼育ケージのなかに、おがくずでできたチップという木屑をひいてます。「動物のお医者さん」というマンガで、チップの奪い合いのネタがあるんで、読んだことあるヒトは想像できるかもしれません。

チップは、ネズミさんのおしっこを吸ってくれます。すぐ臭くなるので、週に2回は交換しなくてはいけません。つまり、飼育ケージの必需品。研究室ごとにチップをいかに多く取るか、、というバトル、わかるような気がします。さすがに会社ではチップ取りのバトルはありません(笑)。チップ交換も、会社では専門の係の人がやってくれます。

お水は、蓋に載せた給水瓶や給水ノズルから飲みます。水はフィルターをとおした減菌水。いつでも自由に飲めるのですが、一度に一匹しか飲めないので、時には取り合いをしています。エサはエサ入れに載せてあるのを、いつでも自由に食べることが出来ます。

最近は、ステンレス製のケージもあります。そこが金網になっていて、うんちやおしっこは金網から下に落ちて、水で洗い流されます。こちらの方が圧倒的に管理が楽なのですが、金網によるストレスの影響があるので、私の実験ではステンレス製のケージは使いません。

飼育室は、私たちの実験室や居室よりは、よっぽど快適です。ネズミさんに取っては、三食昼寝付き、なかなかいい物件ではないかと思います。きちんとネズミさんががお仕事できるように、せめて住環境はきちんとしてあげて、愛情を持って接したいとおもってます。