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イミグラン
(コハク酸スマトリプタン)
ルボックスにつづき、セロトニン関連の薬剤第2弾。ということで、今回取り上げるのはイミグラン(主成分コハク酸スマトリプタン、グラクソスミスクライン、薬価 50mg錠 = 926.9円)です。

イミグランは、ルボックス(抗うつ薬)と同じく頭がターゲットなんですが、イミグランは偏頭痛(片頭痛)のお薬です。イミグランは偏頭痛の薬ということで、イミグランには錠剤の他に点鼻薬(薬価 20mg/0.1mL = 1092.6円)もあります。点鼻薬にしてるのは、鼻の粘膜から速やかに吸収され、血液&作用部位に早く届くようにするためです。偏頭痛、早く治まるにこしたことはないですからね。点鼻薬のほうが口から飲むよりは早いということでしょう。

偏頭痛の原因は、詳しい所はよくわかっていないのですが、頭の血管が拡張するのが原因の一つとされてます。イミグランの作用部位は、主に頭の血管です(神経に作用するという報告もあります)。イミグランは、頭の血管を収縮させて、偏頭痛の症状を抑えます。

イミグランとセロトニンがどう結びつくのでしょう?セロトニンにはセロトニン受容体というタンパク質を介して血管を収縮させる作用があるのですが、イミグランは数種類存在するの中のセロトニン受容体のなかの、セロトニン1B受容体およびセロトニン1D受容体に結合して、頭の中の血管を収縮させる働きをします。

イミグランが、なぜこの2種類の受容体にだけ働くようになっているかというと、「副作用を避けるため」という理由があります。セロトニンはセロトニン受容体を介して、血管を収縮させる働きがあるのですが、セロトニン1B受容体およびセロトニン1D受容体以外のセロトニン受容体は、心臓の冠状動脈や腎臓の血管、腸の血管や足の血管に存在します。セロトニン1B受容体およびセロトニン1D受容体以外のセロトニン受容体に作用する薬は、あちこちの臓器の血管が収縮し、血液が届きにくくなり、臓器の働きに影響が出るのです。特に高齢者の場合に問題になります。

イミグランのように、一部の受容体タンパク質だけに薬を作用させるようにすることを、「薬に選択性を持たせる」といい、副作用を避けるためよく使われる手法です。有機合成化学の進歩や、分子生物学的な方法で受容体の情報が多く得られたことにより、イミグランのように薬の選択性をあげることが可能になりました。

ただし、病気にはいろんな物質が関与しているので、薬の選択性をあげていくほど(ターゲットを絞れば絞るほど)効きがよくなるという訳ではありません。副作用と効果のバランスをとることが必要なのですが、これは非常に難しく、いつも頭を悩ませているというのが現状です。



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イミグラン(コハク酸スマトリプタン)の構造式
イミグラン(コハク酸スマトリプタン)の構造式


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