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ウリトス| 病院でもらった薬の値段Part2


ウリトス
(イミダフェナシン)
 ウリトス(杏林製薬、主成分イミダフェナシン、薬価 0.1mg 錠 = 96.5円)は、頻尿(おしっこの回数が増えること)の治療に用いられる薬です。

ウリトスが処方される頻尿の患者さんでは、膀胱の働きが過剰(過活動膀胱といいます)になっていて、ほんの少し膀胱に尿がたまっただけで、尿意を感じる(おしっこがしたくなる)ようになり、トイレにたつ回数が増えます。特に、夜間にこの症状が起こると、安定した睡眠が取れなくなり、体にとってよくありません。

ウリトスは、膀胱の筋肉が収縮するのを抑え、尿を膀胱にたまりやすくする働きを持っています。そのため、ウリトスを投与することで、尿意を感じる回数を減らしたり、トイレに立つ回数を減らすことができます。

ウリトスは、膀胱の収縮をコントロールしているアセチルコリンという生体内物質の働きを抑えます。膀胱の筋肉には、ムスカリン受容体(正確にはM3受容体)というタンパク質があります。膀胱に尿がたまると、尿を排出するために、副交感神経という神経の働きが強くなって、副交感神経から膀胱に向かってアセチルコリンが分泌されます。アセチルコリンはM3受容体に結合してこれを活性化させることで、膀胱の筋肉を収縮させます。

ウリトスは、このM3受容体に結合する性質を持っています。そのため、ウリトスは副交感神経から放出されたアセチルコリンがM3受容体に結合するのを邪魔します。ウリトス自体にはM3受容体を活性化する働きがないので、ウリトスがある状態では膀胱は収縮しにくくなります。このようメカニズムで、ウリトスは、頻尿の原因となる膀胱の過剰な働きを抑えるのです。

ウリトスのようなアセチルコリンの働きを抑える薬は抗コリン薬と呼ばれていて、頻尿の治療に広く使われています。ウリトスと古くから使われている抗コリン薬との違いは、副作用が起こる頻度にあります。

抗コリン薬には、口渇(唾液がでなくて口が渇く)という副作用があります。この口渇、命に関わる症状ではありませんが、とても不快な症状であり、薬を飲む患者さんの生活の質(QOL=Quality of life)を低下させます。

唾液の分泌は、膀胱の収縮と同じく、アセチルコリンやM3受容体によってコントロールされているので、抗コリン薬を服用すると、口渇はどうしても起こります。このように、主作用の効果がそのまま副作用となることを「クラスエフェクト」と呼んでいます。

しかし、ウリトスには これまでの抗コリン薬に比べて口渇が起こりにくいという特徴があります。この原因については、まだよくわかっていません。ウリトスを開発する際には、メカニズムがわからなくてもいいから、多くの候補化合物について動物試験を行い、一番口渇が起こりにくい化合物を選択したのであろうと想像できます。

泥臭い動物実験の積み重ねが薬を見つける一番の近道、であることをウリトスは教えてくれるような気がします。


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ウリトス(イミダフェナシン)の構造式
ウリトス(イミダフェナシン)の構造式


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