ミカルディス| 病院でもらった薬の値段Part2


ミカルディス
(テルミサルタン)
 ミカルディス(日本ベーリンガーインゲルハイム・アステラス製薬,主成分テルミサルタン,薬価 20mg 錠 = 75.3円)は,高血圧の治療に用いられる降圧薬です。

ミカルディスは,体内の血管を収縮させる働きをもつアンギオテンシンIIという物質の働きを抑えることで,血管の収縮を緩め,血圧を下げる働きを持っています。ミカルディスのような作用メカニズムを持つ薬剤は,「アンギオテンシンII受容体拮抗薬」(Angiotensin Receptor Blocker=ARB)と呼ばれ,現在の高血圧治療薬の主流となっています。

アンギオテンシンIIとは,体内で産生される物質(ペプチド)で,血管の筋肉細胞の表面にあるアンギオテンシンII受容体に結合することで,血管の筋肉細胞を活性化して,血管を収縮させる作用を持っています。

ミカルディスは,アンギオテンシンII受容体に強く結合する性質を持っていますが,筋肉細胞を活性化する作用は持っていません。そのため,ミカルディスを服用するとアンギオテンシンIIは,ミカルディスに邪魔されて血管を収縮させる作用を発揮することができません。高血圧のときには,このアンギオテンシンIIの働きが亢進しているため,ミカルディスのようなARBを服用すると,アンギオテンシンIIによる血管収縮が抑えられ,血圧を下げることができるのです。

ミカルディスのように受容体に結合して生体内の物質の働きを邪魔する薬を「拮抗薬」と呼んでいます。通常,拮抗薬というのは,ターゲットとなるたんぱく質とくっついたり離れたりしています(これを平衡状態とよんでいます)。しかし,ミカルディスはいちど受容体にくっつくと,なかなか離れようとしない性格を持っています。そのため,ミカルディスの血管に対する作用は非常に長く持続します。これは一度服用すると,その効果が長時間保たれるということを表します。実際,ミカルディスは一日一回の服用で十分な作用を示します。

ミカルディスのようなARBは,高血圧によってダメージを受けやすい心臓や腎臓の働きを保護するという作用を持つことがわかってきました。もともと高血圧の治療の目的は,高血圧による心血管系の臓器の障害を防ぐ,というものなのですが,ARBは血圧を下げるという作用以外にも,直接心臓や腎臓の細胞を保護する作用があるのです。つまり,ARBは単なる降圧薬ではなく,心血管系の臓器全体の機能改善の可能性を持つ薬なのです。



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ミカルディス(テルミサルタン)の構造式
ミカルディス(テルミサルタン)の構造式


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