デパス | 病院でもらった薬の値段TOP

デパス
(エチゾラム)
デパス(田辺三菱製薬、主成分エチゾラム、薬価 0.5 mg錠 = 9円)は、ハルシオンなどと同じ、いわゆる精神安定剤と呼ばれる薬です。精神が安定する、、考えてみるとよくわからないのですが、デパスの効能書きからすると非常に強い不安やうつ症状、神経症などの不愉快な症状を改善する、という意味なのでしょう。

デパスの作用メカニズムは、ベンゾジアゼピン受容体というタンパク質の働きを調節して、不安を生じる神経の活動を抑制するというものです。デパスは速やかに脳内に吸収されて、即効的な抗不安作用を示します。

また、脳の中の神経活動を元気づけるカテコールアミンという物質の量を調節することで、ゆううつな気分をなくすという作用もあります。といっても、この作用メカニズムの効き方は、飲んですぐスッキリするとか、性格ががらっと変わるかというとそういう訳ではありません。疲れている神経をゆっくりと元気づけていくうちに、気分が晴れていく、ってイメージですね。

さて、デパスのような薬を作るためには、不安・神経症、つまり精神が安定しない状態ってのを想定しなければいけません。そして、デパスみたいな薬を探すためには、動物で薬の作用を確認しなければいけません。そのためには、動物の精神が安定していない状態ってのを知る必要があると考えられます。

しかし、「動物の精神が安定していない状態ってのを知る」って、難しいです。っていうよりは不可能に近いです。私たちには動物の考えていることは分かりません。動物の心が分かる「ソロモンの指輪」とかが、持てたらよいのですが、そういう訳にもいきません。

現在、デパスみたいな精神安定剤の開発では、何種類かの不安モデルといわれる実験系を用います(不安モデルの詳細については、長くなるので省略します)。が、このモデルで動物が本当に不安になっているのかを私たちが知ることは出来ません。また精神状態に対する副作用についても、実際にヒトに投与しないと分からないことが多いです。

今後、PETなどの技術を用い、ヒトや動物の脳機能の比較、解析が行われたとしても、ヒトの精神状態を動物で忠実に再現することは、おそらく出来ないでしょう。

それでも、不安モデルを用いる理由は、不安モデルでの動物実験である行動変化を示す薬剤が、ヒトに投与して効果(抗不安作用)を示すという経験的に得られた事実があるからです。
薬作りの技術は、年々進化しているように見えます。しかし、デパスみたいな薬では、ヒトでの作用を予測するために、古い方法論、経験則を用いなければならない場合も、まだまだ沢山あるのです。

スポンサードリンク


デパス(エチゾラム)の構造式デパス(エチゾラム)の構造式

前の薬  病院でもらった薬の値段TOP  次の薬


プライバシーポリシー