カロナール| 病院でもらった薬の値段Part2


カロナール
(アセトアミノフェン)
カロナール(昭和薬品化工、主成分 アセトアミノフェン、薬価 200mg 錠 = 8.6円)は、広く用いられている解熱鎮痛薬です。カロナールは、様々な痛みや、風邪による発熱に対して、強力な解熱鎮痛作用を示します。

解熱鎮痛薬といえば、アスピリンという古くからの薬もありますが、カロナールとアスピリンとでは、性質がやや違います。

カロナールとアスピリンの大きな違いとしては、カロナールは痛みを抑えて、体温を下げる効果を持つのに比べ、アスピリンにはこれに加えて、炎症を抑える作用がある、という点が上げられます。

アスピリンが炎症を抑えるのは、炎症部位で炎症を起こす物質「プロスタグランジン」を作りだす酵素、シクロオキシゲナーゼの働きを抑えるからです。一方、カロナールは、このシクロオキシゲナーゼを抑える作用が弱いので、炎症を抑える作用がないのです。

では、カロナールはアスピリンより劣る薬なのか?ということになりますが、そんなことはありません。カロナールには、カロナールの良さがあります。カロナールは、確かにシクロオキシゲナーゼを抑える作用が弱いのですが、このカロナールの特徴が良い方向に働くこともあるのです。

アスピリンの副作用として、胃潰瘍に代表される消化管からの出血があります。この副作用は、アスピリンがシクロオキシゲナーゼの働きを抑えるために起こります。この様な副作用が起こるのは、シクロオキシゲナーゼによって作られるプロスタグランジンが、胃の粘膜を保護する作用をもっているからです。プロスタグランジンがなくなることで、胃液により胃が攻撃され、出血を起こすのです。

カロナールは、シクロオキシゲナーゼを抑える作用が少ないので、消化管に対する副作用は起こりにくくなっており、使いやすい薬となっています。

また、場合によっては、アスピリンを使えないような患者さんもいます。アスピリンにより喘息を起こす方がまれにいるのですが、このような人にはアスピリンの代わりにカロナールを使うことが出来ます。また、小児のインフルエンザによる高熱の場合、アスピリンの投与により、症状が悪化する可能性が報告されています。このような場合も、カロナールの投与が適していると考えられています。

カロナールの解熱鎮痛作用のメカニズムは、実は良くわかっていません。脳の中にある、体温を調節したり痛みを感じる部位の働きを抑えるらしいのですが、具体的なターゲット分子についてはよくわかっていません。

カロナールは、よく効くのですが、薬の量としては結構たくさん飲まないといけません。カロナールのターゲット分子がわかれば、このターゲット分子に対して、カロナールよりもより少量で作用を示す化合物を探すことが出来ます。そうすれば、カロナールよりもより強力で使いやすい解熱鎮痛薬が出来ると考えられます。

さて、そのような化合物を探してる会社はあるのか?
うちの会社は、、秘密(笑)。


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カロナール(アセトアミノフェン)の構造式

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