メイラックス| 病院でもらった薬の値段Part2


メイラックス
(ロフラゼプ酸エチル)
 メイラックス(明治製菓、主成分ロフラゼプ酸エチル、薬価1mg 錠 = 23.8円)は、心身症や神経症で起こる、不安や緊張、うつ状態や睡眠障害などの症状を改善するための薬です。メイラックスは、不安を取り除く作用をもつ、抗不安薬と呼ばれるカテゴリーに分類される薬です。メイラックスは、ベンゾジアゼピン構造という分子構造(構造式の二つの輪がつながっている部分)ことから、ベンゾジアゼピン系抗不安薬と呼ばれています。

メイラックスの作用メカニズムは、ベンゾジアゼピン受容体を活性化させ、神経活動を抑制するというものです。メイラックスは、脳内の神経伝達の舞台であるシナプスという部分で作用します。

シナプスは、神経と神経の連絡を受け持つ部分であり、シナプス前神経とシナプス後神経、そしてその間にあるシナプス間隙(すきま)からできています。シナプス前神経が興奮すると、シナプス前神経から神経伝達物質(ノルアドレナリン、セロトニンなど)が放出されます。神経伝達物質はシナプス間隙を移動して、シナプス後神経にある受容体というタンパク質(アドレナリン受容体、セロトニン受容体など)に結合します。神経伝達物質が受容体に結合すると、受容体は活性化されて、神経を興奮させるスイッチがONになり、シナプス前神経からの信号をシナプス後神経に伝えることができます。

一方、メイラックスが作用するベンゾジアゼピン受容体はシナプス後神経にあるのですが、ベンゾジアゼピン受容体にメイラックスが結合すると、シナプス後神経のスイッチをOFFにしてしまいます。神経伝達物質によってスイッチがONになった神経が、メイラックスによってOFFにされてしまうことによって、シナプスを介した神経伝達は抑制されます。

メイラックスが作用するのは、脳の中でも情動や感情をコントロールする中脳網様体、視床下部及び大脳辺縁系と呼ばれる部分です。メイラックスによって、これらの部分の働きが抑制されると、不安感がなくなったり、眠たくなったりするのです。

現在、ベンゾジアゼピン系抗不安薬には、非常にたくさんの種類があり、それぞれの薬が作用時間の長さや副作用の軽減などの特徴を有しています。いまや、行き着くところまでいってしまった感もありますが、それでも、われわれ研究者の裏をかいた、あっと驚くような薬が出てくるかもしれません。それはそれで、楽しみなんですよね。


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メイラックス(主成分ロフラゼプ酸エチル)の構造式
メイラックス(主成分ロフラゼプ酸エチル)の構造式


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