薬の名前の由来その3

セスデン

鎮痙・鎮痛剤:田辺三菱製薬、主成分 臭化チメピジウム

副作用を否定するという意味であるSide Effect's Denyによる。鎮痙(ちんけい)剤とは、胃腸などのけいれん性の痛みをとる薬です。薬である限り副作用は避けられないのですが、やはり出来るだけ出ないでほしいもの。

マーベロン

経口避妊剤:オルガノン、主成分 デソゲストレル(DSG)/EE

「マーベラス(marvelous:素晴らしい)」という英語の語源から。自信がないとなかなかつけられる名前ではありません。

アスペノン

不整脈治療剤:バイエル薬品、主成分 塩酸アブリンジン

aspen(英語):ポプラの葉のような,よく震える。ポプラの葉のようにぶるぶる震える。従って,アスペノン(ASPENON)は,「ざわざわ」「ぶるぶる」と震える心臓を抑えるという意味になる。

プローゼ

抗エイズ剤:キッセイ薬品(販売中止)、主成分 アンプレナビル

プロテアーゼ阻害剤であることに由来する。「テア」抜き。中抜きはよく使われます。プロテアーゼとは、エイズウイルスの増殖に必要なタンパク。このタンパクの作用を抑える薬。

ゾメタ

骨吸収抑制剤:ノバルティス、主成分 ゾレドロン酸水和物

Zoledronic acid(主成分)と悪性腫瘍骨転移(Bone Metastases)に由来する。高カルシウム血症とは、癌が骨に転移して、骨のカルシウムを血液に溶かしだす病気。骨の血液への吸収が促進します。

参考記事:ゾメタ(ゾレドロン酸水和物)とはどんな薬?

セレニカ

抗てんかん剤、躁状態治療剤、片頭痛治療剤:興和、主成分 バルプロ酸ナトリウム

脳Cerebrum(セレブラム)の表音による。「てんかん」も「うつ」も脳の病気です。

マイザー軟膏

外用合成副腎皮質ホルモン剤(外用ステロイド剤):田辺三菱製薬、主成分 ジフルプレドナート

独語のMine Salbe(私の軟膏)に由来。名前の由来を知るとマイ軟膏を持ちたくなりますね。

エポジン

遺伝子組換えヒトエリスロポエチン製剤(腎性貧血治療薬):中外製薬、主成分 エリスロポエチン

エリスロポエチンerythropoietinとGene(遺伝子)の合成語。エリスロポエチンとは、腎臓で作られる赤血球を作るためのホルモン。エリスロポエチンは、遺伝子組み換え技術を用いて生産されています。

参考記事:エポジン(エリスロポエチン)とはどんな薬?

サイレース

不眠症治療薬:エーザイ、主成分 フルニトラゼパム

Silent(静か,鎮静)のace(達人)からサイレースと命名した。達人=Aceってのがうまい。

ノイビタ

ビタミンB1誘導体(神経機能改善):共和クリティケア、主成分 オクトチアミン

神経(Neuron)機能の円滑化を目的とするビタミンという意味。ビタ=ビタミンは分かりやすいストレートな命名。