薬の名前の由来その10

ジソペイン

非ステロイド性消炎・鎮痛剤:ニプロESファーマ、主成分 モフェゾラク

痛み(pain)をとる(dis)ということからdisopain と命名した。ジスペインじゃないんですね。ジソの方が語呂がいいのかな。命名した人、考えたんだろうなぁ。

ハイボン

高コレステロール血症改善ビタミン剤:ニプロESファーマ、主成分 リボフラビン酪酸エステル

Hi → High (英語)高級なbon → Bon (仏語)すばらしいもの。ここまで自画自賛すると気気持ちよく感じます。イギリスでもフランスでも通用する世界的な名前。

ペガシス

ペグインターフェロン-α-2a製剤:中外製薬、主成分 ペグインターフェロン アルファ-2a(遺伝子組換え)

PEG合成品なので PEGとSynthesis(合成)を組み合わせてPegasys。PEGというのは、インターフェロンが体内に長くとどまるために使われるものです。もちろん、天馬ペガシスをイメージしてるんですね。っていうか、ペガサスのほうがよく聞く呼び方なんですが(「ペガサスの翼」とかありますよね)。

タゴシッド

グリコペプチド系抗生物質製剤:サノフィ、主成分 テイコプラニン

「ターゲットであるMRSAを殺菌する」を意味するTarget(ターゲット)とBactericidal(殺菌的)のcidを由来するTargocidとした。由来を効くとすごくカッコいい割には、名前自体は少々田舎っぽい感じも。

アリセプト

アルツハイマー型、レビー小体型認知症治療剤:エーザイ、主成分 ドネペジル塩酸塩

Aricept の[Ari]はアルツハイマーを,[cept]は(アセチルコリン)レセプターをイメージしている。アルツハイマー病では、アセチルコリンレセプターがある神経が障害をうけることにyいなんでいます。

参考記事:アリセプト(ドネペジル塩酸塩)とはどんな薬?

ガスター

H2受容体拮抗剤(胃炎・胃潰瘍治療剤):アステラス製薬、主成分 ファモチジン

Gaster:Gastric Ulcerを治療するなどの意味。Gastric Ulcer=消化器の潰瘍。CMでもおなじみの薬ですね。

参考記事:ガスター(ファモチジン)とはどんな薬?

クリノリル

非ステロイド性消炎・鎮痛剤:杏林製薬、主成分 スリンダク

「患者の痛みを抑える」という意味のクリノス(ギリシャ語)を語源とする。ギリシャ語っていうのが、なんかカッコいいですね。

バクシダール

広範囲経口抗菌剤(ニューキノロン抗菌剤):杏林製薬、主成分 ノルフロキサシン

Bactericidal Drug(殺菌的薬剤)→Baccidal。タゴシッドと同じ語源となる単号を含みますが、全然互換がが違いますよね。

参考記事:バクシダール(ノルフロキサシン)とはどんな薬?

テラプチク

呼吸・循環賦活剤:エーザイ、主成分 ジモルホラミン

テラピー(治療)より命名。とありますが、もともと開発したTheraplix社の名前の元ではないか?とも思います。

パラベール

駆虫剤:大塚製薬工場(販売中止)、主成分 エコナゾール硝酸塩

Parasite(寄生虫)よVale(さようなら)に由来する。「寄生虫よさようなら」ストレートなんだけど、パッと見ただけでは由来が読めない。語感もよいし、なかなかいいネーミングだと思います。ちなみにValeとはラテン語です。